腸を酸性にすると何がいいの?食べ物で変える腸内環境

テレビCMで「お肌の状態は弱酸性が良い」という言葉を聞くことがありますが、腸にとってはどうなのでしょう?

実は腸内も酸性に傾いている方が良いと言われています。その反対がアルカリ性に傾くことです。

では腸内環境がアルカリ性に傾くと、美容や健康面にどのようなデメリットがあるのでしょうか?

  • 免疫機能が低下し、病気になりやすい
  • 便秘や下痢、ガス溜まりになりやすい
  • 肌トラブルを起こしやすい

その仕組みと、腸内環境を正常化に導く方法について解説していきます。

大便の状態で分かる腸内環境

そもそも自分の腸が酸性に傾いているのか、アルカリ性に傾いているのか、わかりませんよね。

それを知る目安としては、病気の時などを除いては、便の色を観察するのが一番分かりやすいです。

あくまで目安ですが、便の色が黄色よりの時は、腸内が酸性に保たれていることを示します。

反対に便の色が黒っぽい場合は、悪玉菌が増えやすいアルカリ性の状態であることを示します。

トイレで、便を流す前にこれらの項目についてチェックしてみましょう。

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酸性とアルカリ性どっちが良い?

「腸にとって酸性が良い」と言われても、ピンときませんよね。そこでまずは体に関する酸性・アルカリ性に関する情報を整理してみます。

  • 体は基本的に弱アルカリ性
  • お肌(皮脂膜)は弱酸性

ご存知の通り、酸には病原菌などを撃退する働きがあります。

ボディソープのCMで「肌は弱酸性」と言われていますが、正確には肌を覆う「皮脂膜」が弱酸性となっています。肌を守るベールのようなものだとお考え下さい。

肌は直接外部と接触するため、弱酸性であることで外敵から身を守っているのです。

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体は基本的に弱アルカリ性

健康な体内では、通常弱アルカリ性が保たれるようになっていますので、酸性に傾くのは特定の条件下のみです。

例えば胃酸を出す胃の中は酸性です。胃酸は、タンパク質を溶かす消化液として知られていますが、病原菌などを撃退するという役割も持っています。

肌が外敵から身を守るために弱酸性であるように、胃も食べたものの中に含まれている病原菌などから身を守るために、酸性の消化液を出しているのです。

ただし、胃より先の消化管の中がすべて酸性かというと、そうではありません。すい臓から分泌されるすい液がアルカリ性であるため、消化管の中は再び弱アルカリ性に戻ります。

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腸では善玉菌が酸を作る

アルカリ性に傾いた腸内では、有害菌である悪玉菌が増殖しやすいという性質があります。悪玉菌は腸本来の働きを鈍らせるため、便秘やガス溜まりを引き起こします。

更に、悪玉菌が増え続け、慢性化すると免疫機能が落ち、疲れやすくなったり、病気を発症する引き金にもなり得ます。

ではどうすれば腸内環境を整えることが出来るのでしょうか。キーワードはやはり「酸」です。具体的には「善玉菌」の摂取がカギとなります。

腸内を弱酸性に導く「善玉菌」

ビフィズス菌や乳酸菌に代表される「善玉菌」は、食物繊維やオリゴ糖を分解して、乳酸や酢酸等の酸を産生します。

腸内を酸性に保つつ、悪玉菌の増殖の抑制するという性質があるのです。

便秘や下痢を防いだり、免疫力を高めたりして、腸本来の働きに貢献するので、腸にとっては「有用菌」とされています。

この善玉菌については、身近な食べ物やサプリメントからの摂取が可能です。詳しい方法については、後述していきます。

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ダイエット効果も

腸内環境が良くなり、腸本来の働きを取り戻すと、ダイエット効果につながります。

腸は消化器官ですので、一見ダイエットとは無縁に思えますが、これはどういうことなのでしょうか。

主に小腸で栄養の吸収を、大腸で糞便を作るという流れになっています。まずは、この働きが上手くいかなかった場合について考えてみましょう。

腸が栄養を吸収しなければ、細胞は効率よく働くことができない。そうすると体内でのエネルギー活動が低下して、結果的に太ってしまうのです。

ですから、常に腸内環境を整えておくことが、健康面だけでなく、ダイエットなどの美容面にも直結しているといえます。

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すこし大雑把な表現になりますが、「腸を弱酸性にする食べ物=善玉菌を含む食品」…と考えてください。

上述しましたように、「善玉菌」は、食物繊維やオリゴ糖を分解して、乳酸や酢酸等の酸を産生します。

この弱酸性の環境下では、悪玉菌が繁殖しにくいので、結果的に腸内環境を正常化に導くことが出来るのです。

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善玉菌の摂取

善玉菌を摂取するということは、それほどハードルが高いことではありません。なぜなら善玉菌は、味噌・糠漬け・納豆といった和食の定番である発酵食品に多く含まれているからです。

発酵食品は、製造の過程で微生物を利用するのですが、その微生物が腸内で善玉菌として働いてくれるのです。

もちろん、発酵食品は和食に限ったものではありません。ヨーグルトやキムチ・ザワークラフトなどにも含まれます。

善玉菌を摂取できる身近な食材として、代表的なものを挙げてみます。

  • 酒類:甘酒、マッコリ
  • 乳製品:ヨーグルト・チーズ・発酵バター
  • 和食:醤油・味噌・漬物・納豆
  • 調味料:豆板醤・酢・塩こうじ
  • その他:キムチ・サワークラフト・メンマ

などが挙げられます。

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食物繊維・オリゴ糖の摂取

さらに善玉菌を増やすことが出来る食材もあります。それは食物繊維(水溶性)とオリゴ糖です。

それぞれ、作用は違うものの、善玉菌を増やす役割があります。

オリゴ糖は、ダイエットなどの健康に関心がある人が甘味料として使うというイメージがありますが、実は身近な食品にも含まれています。

  • しょうゆ、みそ、みりんなどの調味料、蜂蜜
  • 牛乳
  • 大豆、豆腐、豆乳などの大豆製品
  • アスパラガス、にんにく、ごぼう、玉ねぎ、バナナ、蜂蜜 、チコリ、大豆、トマト、りんご

こうして挙げてみると、善玉菌を含む食品、及びオリゴ糖を含む食品いずれについても、和食ですと摂取しやすいことが分かります。

また、善玉菌とオリゴ糖の組み合わせとしておすすめなのは、ヨーグルトにオリゴ糖をかけて食べる方法です。

いずれにしても、無理なく毎日食卓に取り入れることで、善玉菌を増やし、腸内環境を正常化することに取り組んでいきましょう。

また、効率を重視するなら、サプリメントからの摂取も検討すると良いでしょう。

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さいごに

今回は、善玉菌を摂取することで、腸内環境を正常化する方法を、主に食事面からみてきました。

和食やヨーグルト等の発酵食品が善玉菌摂取の代表格で、それをサポートするオリゴ糖や食物繊維をあわせて摂るようにしましょう。

また、善玉菌と反対に腸内環境を悪化させる悪玉菌の存在も見逃せません。悪玉菌は脂の多い肉食などに偏った場合、繁殖しやすくなります。

善玉菌は、腸内で悪玉菌とのバランスを保ちながら活動していますので、悪玉菌を増やす食事も抑えるようにすると効果的です。

参考:「便活ダイエット」小林弘幸/ワニブックス
https://blog.fancl.co.jp/karada/23.html

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