【嘘!?】乳酸菌サプリで快便になっても痩せないことがある
ダイエットをしていて、少しでも体重を減らすために、お通じを改善したいと思った方もいらっしゃるでしょう。
お通じか改善し、いわゆる「快便」の状態になることで、痩せやすい体質に近づくことは事実です。
快便を目指す1つの方法としてサプリの摂取があるのですが、快便になるサプリを飲むだけで痩せるわけではありません。
この点について誤解している方がいらっしゃるので、今回は快便になる乳酸菌サプリがどのようにダイエットに役立つか正しい知識をご紹介します。
快便とは
まず、ダイエット効果を得るために快便を目指している方のために、快便とはどのような状態を指すのかについてご紹介します。
自分が快便であるかを調べる場合は、以下の項目についてチェックする必要があります。
快便チェック項目
- 【排便回数】1日3回~3日に1回
- 【便の質】量:100~150g、色:黄・黄褐色、形:バナナ状、臭い:少ない
- 【腹部や排便時の違和感】違和感がない
以上3点をチェックすることで自分が快便であるかを判断することができます。
実は、毎朝の排便がなくても最低3日に1回の排便があれば、快便と判断される場合もあるんです。
詳しいことは以下の記事で紹介していますので、チェックしてください。
快便について確認した上で、次はサプリメントがどのようにダイエットに作用するのか見ていきます。
乳酸菌サプリのダイエット効果
痩せるためにサプリを摂取している方は、なぜそのサプリを摂取することが、痩せることにつながるのかを把握していますか?
サプリメントがダイエットに効果を与えるメカニズムは大きく分けると以下の2パターンです。
- 腸内環境を整えて便秘を防ぐ
- 乳酸菌が脂肪を減らす
乳酸菌サプリは、腸内環境を整えることで便秘を防ぎます。
特に女性は便秘になりやすい傾向があり、便秘を解消するだけでも多少体重が減る場合があります。
また、乳酸菌に中には、内臓脂肪を減らす作用がある菌がいます。
乳酸菌サプリメントがダイエットに効果的に働く理由には、このようなメカニズムがあります。
以下で、2つのメカニズムについて、より詳しくご紹介します。
腸内環境を整えると痩せ体質になる
腸内環境を整えることは、便秘を防ぐことにつながります。
便秘を防ぐことによって次のような効果が期待できます。
便秘を防ぐことによる効果
- 血行が改善されて基礎代謝が上がる
- 栄養を細胞に回して脂肪の蓄積を防ぐ
- 有用菌の活性を高める
便秘などの原因で腸内環境が悪化していると、血行が悪化したり、血液の質が悪くなったりします。
血行が悪化すると基礎代謝が低下して、痩せにくい体になってしまいます。
また、血液の質が低下すると栄養の消化・吸収を妨げ、脂肪として蓄積しやすい体質になります。
さらに、後述する脂肪を減らす乳酸菌の活性も悪くなり、その作用を最大限引き出すことができません。
乳酸菌サプリは腸内環境を改善するのに役立ちますので、こうした状況を防いで、痩せ体質に近づけてくれるのです。
続いて、抗肥満作用のある乳酸菌を摂取する場合についてです。
脂肪を減らす乳酸菌がいる
乳酸菌の中には、脂肪の蓄積を防ぐ作用がある菌がいます。
そうした菌を乳酸菌サプリで摂取することは、痩せ体質に近づくことになるのでダイエットに効果的でしょう。
ここでは、そのような作用のある3種類の乳酸菌をご紹介します。
LP28株
LP28株は、タイで栽培されている「龍眼」という果物から発見された植物性乳酸菌です。
この菌は、脂肪肝やメタボリックシンドロームを予防する効果が、マウスを利用した実験で明らかにされています。
実験では、高脂肪食を6週間与え太らせたマウスを2グループに分け、更に8週間高脂肪食を与えました。
8週間の間は2グループのうち、一方にはLP28株を与え、もう一方には何も与えず、その差を検証しました。
すると、LP28株を与えたグループのマウスの「脂肪滴」(脂肪を貯蔵する小器官)が著しく減少していることが確認されたのです。
ただし、この効果は生菌の場合のみ確認され、死菌の場合は効果が確認できませんでした。
LGG菌
LGG菌には、体脂肪を低下させる作用があることが、マウスを利用した実験で明らかにされています。
実験では肥満状態であるマウスを、発酵にLGG菌を使用した発酵乳を与えるグループと、高カルシウム乳製品食を与えるグループに分けました。
結果的に双方のグループで体脂肪の低下が認めらたのですが、LGGを使用した発酵乳を与えたグループのほうがより高い効果を示しました。
さらに、体重の低下も確認され、脂肪分解作用の促進や脂肪合成の抑制への関与が明らかになっています。
ほかにも、血中アディボネクチン量を増やすことで、脂肪細胞の肥大化を防いだり、血中インスリンを減少させ脂肪代謝に有益に作用することが分かっています。
ガセリ菌SP株
ガセリ菌SP株は、健康な人のお腹の中から見つかった菌です。
ガセリ菌SP株の内臓脂肪を減らす効果については、人への作用が検証されています。
検証では、肥満傾向の人にガセリ菌SP株が含まれているヨーグルトを、1日200g連続12週間摂取してもらいました。
結果以下の項目で平均値の変化が確認されました。
- 内臓脂肪面積:-4.6%
- 皮下脂肪:-3.3%
- ウエスト:-1.8%
- 体重:-1.4%
※これらの実験については『「あなたの知らない乳酸菌力」 後藤利夫 小学館』を参考にしました。
残念ながらこの変化のメカニズムについては、まだはっきりと分かっていませんが、ガセリ菌SP株が何らかの影響を与えている可能性があります。
このように、乳酸菌の中には抗肥満作用がある菌がおり、乳酸菌サプリメントでこのような菌を摂取することは、ダイエットに役立つといえます。
しかし、サプリはあくまでダイエットに役立つだけであって、サプリを摂取したからといって痩せるわけではありません。
サプリはあくまで補助的に使うもの
上述してきたように、サプリは腸内環境を整えたり、有用な乳酸菌を摂取したりしてダイエットに役立つ場合があります。
しかし、サプリメントはあくまでも補助的に使うもので、本当に痩せたいのであれば普段の食生活や生活習慣を見直す必要があります。
腸内環境を整えて便秘を解消する場合でも、いちばん重要なのは日々の食事を改善することです。
具体的には、発酵食品や食物繊維、オリゴ糖といった成分を摂取することが必要です。
また、生活習慣を見直し適度に運動したり、腸内環境に良い影響を与える工夫をしたりすることも必要です。
まとめ
今回は、乳酸菌サプリがどのようなメカニズムで、ダイエットに良い影響を与えているかについてご紹介しました。
乳酸菌サプリメントは便秘を改善したり、抗肥満作用のある乳酸菌を摂取したりするのに役立ちます。
しかし、間違ってほしくないのは乳酸菌サプリを摂取したからといって痩せるわけではないことです。
基本的には、乳酸菌サプリメントは痩せやすい体質に近づけるのに役立つのです。
本当にダイエットを成功させたいのであれば、サプリ以外のも普段の食事や生活を改善する必要があります。
また、サプリメントを選ぶ際には、今回ご紹介したサプリの作用を正しく理解して、商品を選んでください。