下痢に伴う腸の痛みの正体とは【病院に行くべき?】

おなか(腸)が痛い…下痢に伴う痛みでお悩みですか?様子を見るべきか、病院に行くべきかどうか悩みますね。一番に思い出して頂きたいのは、前日~直前に食べたものです。

食べ過ぎ飲み過ぎが原因の下痢なら、軽度ならセルフケアで落ち着くケースもあります。

次に、他の病気が隠れていないかがどうかを考えてみましょう。便の状態や、他に併発している症状(嘔吐や発熱など)がないかも大切です。

病院に行くべき危険な下痢とはどんな下痢でしょうか?この記事では下痢に伴って、下腹部(腸)付近に痛みが出るケースについてみていきます。

自己判断に頼り切るのは危険ですが、受診すべきか否かの参考にしてください。

今すぐ病院に行くべき危険な便とは

あくまで参考ですが、便の様子からある程度、受診すべきかどうかを推し量ることができます。

  1. 下痢便の中に、血液、粘液、うみ、不消化物が混じってないか
  2. 下痢便の色が白、灰、赤、黒、緑など、普段見ない色になってないか
  3. 下痢便から腐ったような臭いがしないか

該当する場合は病気の可能性がありますので、早期に受診して適切な治療を受けることが必要です。

また、便以外の体調面として、激しい痛みや発熱・吐き気・嘔吐の症状がないかも重要です。個別の症状については後述していきます。

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おなか(腸)の痛みの正体とは

下痢をしても、必ずしも痛みを伴うわけではありません。痛みには原因があります。

暴飲暴食による一過性の下痢は、体の防御反応によるもので痛みは起こりにくく、一過性のものと考えられます(痛みが出る場合もあります)。

一方で以下のような痛みを伴う下痢は、今すぐ病院に行くべき危険な下痢です。

内臓痛(痙攣性)

胃や腸が激しく収縮することで、痛覚が刺激されます。

きりきりした傷みがありますが、痛みの場所は早い段階では漠然としています。吐き気・嘔吐・顔面蒼白・冷汗ともなうこともあります。

体性痛(炎症性)

上述の痙攣性の痛みが発展するなどして、何らかの炎症を起こしている可能性があります。

または痙攣とは無関係の別の病気による炎症の可能性もあります。

痛みは局部的で、長い場合は30分以上続くこともあります。

痛みがひどい場合は、原因が腸であっても、背中も痛むなど隣接する神経を刺激してしまいます。

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下痢とは

危険な便や、危険な痛みについて先に述べましたが、そもそも下痢便とはどういうものでしょうか。まず腸の役割を知る必要があります。

食べ物は、小腸で消化吸収が行われ、大腸で糞便になります。そして大腸には食べ物から水分を体に吸収する役目があります。

この水分吸収が適切に行われると、通常便の水分量は70%前後となります。トイレットペーパーにつかない程度の水分量で、かつバナナ状の形ですと、良い便の状態と言えます。

一方で下痢とは便に占める水分量が90%以上の状態をいい、便は水様で形を留めません。(これよりもう少し水分量が少ないものを軟便と言います。)

これは何らかの原因で、腸内に食べ物がとどまる時間が短く、スピーディーに排出されてしまうために、水分の吸収が不十分な状態です。

下痢の原因

下痢の原因は様々ですが、痛みを伴う可能性のあるものを例として挙げてみます。

食事性

暴飲暴食の際、消化吸収の許容量を超えたと体が判断すると、本来の栄養や水分吸収も行われないまま、排便されてしまいます。

また、アレルギーなどで体に合わないものを食べてしまった時、一刻もはやく体外へ食べ物を出すべく、下痢が起きることもあります。

乳糖不耐症(牛乳を飲むとお腹を下す)などが、よく知られています。

感染性

コレラや食中毒など、感染性の病気の際も上記のアレルギー性の下痢のように、悪いものをいち早く体外に排出しようと下痢を起こします。

ストレス性

私たちの体は、自律神経によって特定の生理現象を起こしています。消化器官も例外ではなく、消化吸収~排泄の一連の流れも自律神経のもとで行われています。

そのためストレスで自律神経が乱れると、排便のコントロールが上手くいかず、便秘や下痢もつながります。

また、「検査では異常がないのにストレスを感じた時に下痢になる」場合は、過敏性腸症候群の可能性があります。

過敏性腸症候群は、便秘や下痢・ガス(おなら)腹痛・腹部膨満感を伴います。

他の病気の影響

潰瘍性大腸炎
大腸粘膜が炎症を起こしてただれや小さな潰瘍ができる疾患です。下痢・血便・粘る便・痙攣性の持続的な腹痛を伴うことがあります。

虚血性大腸炎
大腸への血流が悪くなって栄養分や酸素不足が起こり、痛み・炎症や潰瘍に発展します。激しい腹痛・下痢・下血・嘔吐・吐き気・発熱を伴うことがあります。

クローン病
大腸だけでなく小腸や肛門付近にもに炎症・潰瘍が出来ます。下痢や下血を伴う場合は大腸に多いと言われています。

大腸性憩室症
大腸粘膜が袋状になってポケットができてしまいます。下痢・便秘・おなかのはり・進行すると痛みを伴うことがあります。

大腸がん
良性のポリープがガン化したり、大腸粘膜から直接ガンが発生することもあります。

初期には無自覚なことが多いですが、血便・下血・下痢・残便感・おなかのはり・腹痛・便秘を伴うことがあります。

関連記事では、下痢の原因についてさらに詳しく解説しています。

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自宅での対策

便の異常や、吐き気・嘔吐・発熱などを伴わず、下痢の原因がはっきりしている場合(前日に暴飲暴食した…など)は自宅で様子をみるというのも一つの方法です。

安静にしつつ、食事面ではいかのことに気をつけて過ごすようにします。

  • 1~2日ほどは食事を控え、症状が軽くなったら、お粥など消化の良い食べ物を摂る
  • 水分補給を十分に行う(湯冷ましやミネラルウォーター・スポーツドリンクなど)
  • 繊維質や刺激物は、腸のぜん動運動を促進し、下痢を強めてしまう可能性があるので、注意

※ただし、2日以上、下痢の症状が続くようなら受診することをおすすめします。

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最後に

下痢を伴う下腹部(特に腸)の痛みと、その場合の対応についてみてきました。

下痢はアレルギー物質や有害な細菌・ウイルスを、いち早く体外に出そうとする一種の防御反応として起こるケースがあり、その際に、胃腸が激しく動き、痛みを起こしてしまいます。

むやみに下痢止めを使うと、症状が悪化する恐れがあります。便の状態や、他に併発している症状がないかどうかよく観察して、医療機関を受診するか否かを考えるようにしましょう。

一方で、既に発症している他の病気が原因で、腸内環境が悪化し、腸が正常に働かないことで、下痢に繋がっているケースもあります。症状が長期にわたる場合は、早期に受診しましょう。

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参考サイト
https://www.ishamachi.com/?p=2347
https://nursepress.jp/214893

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