腸の健康状態をセルフチェックテスト。あなたの腸の調子は?
自分自身の腸内環境を簡単な方法でチェックできることをご存知でしたか?
腸内環境が乱れると、免疫機能や精神状態、肌の調子など、身体のさまざまな部分に影響が出てきます。
腸内環境を良い状態に保つことは健康な毎日を送る上で非常に大切なことですが、
まずは今のあなたの腸内環境が良い状態なのか?悪い状態なのか?
ご自身でチェックしてみませんか?
記事の目次
腸内環境をチェックすることの重要性
あなたの腸内環境は整っているでしょうか?
腸内環境を良い状態に保つことは、
- お通じが良くなり健康的になる
- 自然で無理のないダイエットができる
- 肌の調子や体調が整う
- 病気になりにくくなる
など、様々な良いことをもたらします。
それは、腸が人が生きる上で大切な栄養分や水分の吸収を担っていたり、また体を細菌や病気から守る免疫機能を司っているからなのでです。
腸は身体の健康を維持するのに大事な役割を持っていますが、それと同時に腸は脳とも密接な関係があります。
腸の働きをコントロールしているのが脳から発される自律神経で、自律神経は交感神経と副交感神経の2つに大別されます。
2種類ある自律神経の中でも、リラックスした状態などで強くなる副交感神経は腸の働きに直接作用します。
このように腸内環境は人の精神状態とも深い関連があり、腸が第2の脳とも呼ばれる由縁なのです。
腸と身体状態、腸と精神状態は密接に関係していますので、生活環境や生活習慣の変化、それに伴う心身の変化は直ちに腸内環境を変化させます。
絶えず環境の影響を受けて変化する敏感で繊細な器官であるからこそ、腸の状態、腸内環境がどのようになっているのかを検査することはとても重要なのです。
もちろん数年に1回、病院などで精密な検査や診断を受ける方法もありますが、ここではもっと気軽に自分で検査してみる方法をご紹介します。
腸内環境のチェック方法
それでは、腸内環境を自分で検査するためのチェックリストを見てみましょう。下記の項目のうち、あなたはどのくらいの項目が当てはまり、チェックが付くでしょうか。
チェック数に応じて簡単にあなたの腸内環境レベルが診断できます。
腸内環境セルフチェックリスト
- 毎日便が出る
- 便の形状はバナナ状だ
- 決まった時間にトイレや便をしている
- おならが毎朝出る
- 朝ごはんを必ず食べる
- 3食しっかり食べる
- 良く噛んで食べる方だ
- 生野菜が好きだ
- ヨーグルト・キムチ・納豆などの発酵食品が好きだ
- 肉より魚派だ
- 魚は刺身が好きだ
- 和食派だ
- 食物繊維の種類がわかる
- 食事は寝る2時間前には済ます
- 毎日寝る時間が決まっている
- 睡眠時間は6時間以上だ
- 肌の調子は良い方だ
- アレルギーがあまりない
- 1日の中でリラックスできる時間が取れている
- ストレスを溜め込まないタイプだ
どうでしたか。あたなはいくつチェックがつきましたか。
チェックが多いほど良い腸内環境、逆にチェックが少なければ赤信号!
チェックの数による簡単な診断結果は以下の通りです。
チェック数 | 診断結果 |
チェックが5つ以下の方 | 腸内環境赤信号です。早急な腸内環境の改善が必要な状態です |
チェックが6から10の方 | 腸内環境黄色信号です。まだまだ遅くはありませんが、すぐに腸内環境の改善に取り組みましょう。 |
チェックが11から15の方 | 腸内環境青点滅信号です。良い腸内環境ですが、より改善できる可能性もあります。 |
チェックが16から19の方 | 腸内環境青信号です。非常に良い健康状態と言えます。 |
チェックが20の方 | 腸内環境スペシャリストです。腸を整える素晴らしさを周りにも伝えていきましょう。 |
腸内環境の改善はまず食事・食べ物から
では、それぞれのチェックリストの項目の詳細を見ていきましょう。
腸内環境を改善するための項目1つ目は食べ物です。
食べ物はまず胃で分解され消化された後、小腸と大腸で栄養分・水分が吸収されます。
吸収されず不要なものが便となって排出されるのです。どのような食事・食べ物を摂るかは、腸の働きや腸内環境に直接的な影響を与えるのです。
その腸の働きの主役となっているのが、腸内に300種類、100兆個、重さにして1キログラム以上いるとされている腸内細菌。腸内では腸内細菌が帯状になっていることから腸内フローラとも言われています。
フローラとは花畑を意味します。
腸内細菌の種類は3種類。善玉菌、悪玉菌、日和見菌です。
菌の分類 | 菌の種類 | 働き |
---|---|---|
善玉菌(20%) | ビフィズス菌や乳酸菌 | 腸内環境を良い状態に保つために必要な菌 |
悪玉菌(10%) | ウェルシュ菌や大腸菌 | 善玉菌がうまく効果を発揮するために一定数は必要な菌。悪玉菌の数が増えると腸内環境にも身体の健康状態にも悪影響 |
日和見菌(70%) | 善玉菌でも悪玉菌にも該当しない菌 | 善玉菌と悪玉菌のどちから優勢な菌の見方をする菌 |
実は腸内環境の鍵を握っているのがこの日和見菌であり、日和見菌に善玉菌の見方をさせるために最も重要なのが食べ物なのです。
腸内環境に良い食べ物とは
どのような食事が効果的に善玉菌を優勢にさせることができるのでしょうか。
腸内環境に良い食べ物は、主に3種類あり、ビフィズス菌と乳酸菌、そしてオリゴ糖、そして食物繊維の3つです。
善玉菌は500種類以上が発見されていますが、その代表格がビフィズス菌と乳酸菌なのです。このビフィズス菌と乳酸菌は食べ物から直接取り入れることができ、直接摂取することで善玉菌の数を増やすことができます。
さらにオリゴ糖は善玉菌のエサになるもので、オリゴ糖を摂取することで善玉菌を活性化させる効果を期待できます。また、食物繊維には排便を促進し、悪玉菌や有害物質を減らす役割があります。
チェックリストの8から13の内容と照らし合わせてみましょう。
ヨーグルトにはビフィズス菌と乳酸菌が多く含まれていますので、ヨーグルトを定期的に摂取していると腸内環境のバランス改善を期待できます。
また生野菜、発酵食品にはオリゴ糖が多く含まれており、こちらも腸内環境を良い状態に保つのに必要な食べ物です。なお、食物繊維は水溶性のものと不溶性の2種類があり、どちらも万遍なく取り込むことが大切です。
どの食べ物がビフィズス菌や乳酸菌・オリゴ糖・食物繊維を多く含んでいるかを知るだけでも、毎日の食事への意識に変化が現れるでしょう。まずは1食から取り入れ始めるだけでも結構です。
まずは実践しやすい食材選びから試してみましょう。
便を見れば分かる、腸内環境の状態
腸内環境の診断に欠かせないもう1つの項目が便です。
便の状態を把握することは、その時々の腸内環境を調べるのに最適な方法なのです。
腸内環境が良い人は、便秘や下痢にならず毎日決まった時間に排便をしており、量は食べた食事量によるためさまざまですが、形状としては茶色から褐色でバナナ状のものが1・2本というのが特徴です。
一般的に腸内環境が悪化している人は、排便そのものが減り便秘に近い状態であったり、排便があっても下痢であったり、増殖した悪玉菌による作用で悪臭が発生したりします。
一般的には便秘とは3日間程度排泄がない状態を指し、また便秘になるとお腹にガスが溜まり苦しくなります。
便やおならが排出されないと、悪臭が腸壁から吸収され、肺へ入って口臭がきつくなったり、皮膚へ侵入して体臭がきつくなったりします。
便だけでなくおならも毎日、できれば消化活動を終えたばかりの寝起きの状態で排出できるのが理想なのです。
ダイエットで食事制限をしている方はよく便秘に陥ると言いますが、食事の量を減らせばその分便の量も減ります。
また食べ物が胃に入ることで活性化される腸の蠕動運動が減り、結果的に消化不良や下痢を起こすのです。
上記のように便やおならの状態を把握することで、簡単に腸内環境をチェックすることができますので、適度に意識しながら生活することをおすすめします。
生活環境によっても変化する腸内環境
腸内環境の診断に欠かせない最後の項目は生活環境。みなさんにも生活環境や気持ちの変化によって体調を崩した、というような経験があると思いますが、それには脳から出る信号である自立神経が関係しています。
興奮している時は交感神経が働き、リラックスしている時は副交感神経が働く自律神経ですが、この副交感神経の働きと密接に関係しているのが腸なのです。
生活環境が乱れ、リラックスできずに副交感神経が働かないと、腸の働きも悪化します。
逆に生活環境が安定していて、質の高い睡眠をとれたり、休息を十分に取れたり、ストレスのない状態では腸内環境が安定し、また腸内環境が良いと免疫力が上がるため、体調が良く、アレルギーの発症等も抑えられます。
アレルギーの持病がある方でも腸内環境が安定していれば症状があまり出ないことがしられており、またお肌の調子も整うなど美容面でも良い効果があります。
このように生活環境やそれに伴う精神状態と腸内環境、身体状態は密接に関わっており、相互的に影響し合っているのです。
自分の生活環境を見直してみることが結果的に腸内環境を整えることにもなりますので、一度何か改善できる部分がないかをチェックしてみましょう。
まとめ:食事や生活環境はすぐに変えられる!腸内環境の改善へ
ここまでに腸内環境をチェックするために必要な、食事・便・生活環境の確認方法についてまとめました。特に、食事や生活環境は意識をすればすぐに変えられるところ。
この2つを少しずつ改善していくことで、より良い腸内環境を作り出せますので、ぜひ心がけてみてください。
またこのような簡易なセルフチェックとは別に、病院でできる腸内検査や自分の便を検査依頼にかけることができる検査キットなどもありますので、興味のある方は詳しく調べてみることをおすすめします。