腸内環境を悪化させる食べ物
みなさんは、腸内環境を悪化させる可能性がある食べ物をご存知ですか?
普段食事をするときに、こうした視点で、食材や料理を選んでいる方は少ないと思います。
基本的には、どの食材・料理であろうと、適量食べる分には問題ありません。
しかし、摂り過ぎによって腸内環境を悪化させてしまう食べ物があるのも事実です。
今回は、腸内環境を悪化させる可能性がある食べ物とその影響についてご紹介します。
腸内環境を悪化させる食べ物は肉類と油物!
腸内環境を悪化させる食べ物の一つとして肉類があります。
肉類を大量に摂取することは腸内環境の悪化につながります。
肉類に含まれる、動物性タンパク質は腸内の腐敗を引き起こします。
肉類のとりすぎは腸内の腐敗を引き起こす!
また、牛肉に多いミオシンというタンパク質は、悪玉菌のエサになり結果的に腸内環境を悪化させます。
しかし、注意していただきたいのですが、タンパク質は私たちの体に必要不可欠なものです。
肉類も適量とる分には、全く問題ありませんし、むしろ適量摂取することが大切です。
※参考 腸を鍛える 光岡知足 祥伝社 2015年
一日のたんぱく質の摂取量は、運動をしない人で体重1kgあたり0.8~1.0gが理想とされています。
腸内環境を悪化させないタンパク質の摂り方
適量のタンパク質を取るというのはもちろんのこと、タンパク質は工夫して摂ることで腸内環境への負担は減らせます。
タンパク質には、動物性と植物性の2種類があります。
植物性のタンパク質は、腸内環境への影響が少なく、オススメです。
植物性のタンパク質は、大豆や小麦を使った食品に多く含まれています。
また、魚から摂取する動物性タンパク質は、肉類よりも腸内を腐敗させません。
肉類の中でも、豚肉・鶏肉は牛肉に比べると腸内環境に悪影響であるミオシンが少ないです。
タンパク質を摂る場合には、これらの点に気をつけると良いでしょう。
脂質の摂り過ぎで分泌された胆汁が腸内細菌を殺す!
また、脂肪の多い食べ物を摂りすぎることも腸内環境を悪化させます。
脂質は腸内で消化する際に胆汁を利用します。
通常量の胆汁であれば問題ないのですが、脂質を取りすぎるとその分胆汁の分泌量も増えます。
過剰に分泌された胆汁は大腸に流れ込み、そこにいる腸内細菌を殺してしまうのです。
その結果、腸内細菌のバランスが崩れ腸内環境が悪化し、体に様々な影響が出るのです。
腸内環境を悪化させる食べ物の摂りすぎは、体に様々な影響を与える
肉類や脂質を摂りすぎることは腸内環境を悪化させます。
腸内環境が悪化することによって、体に次のような悪影響を引き起こすことが予想されます。
腸内環境を悪化させる食べ物の摂り過ぎが引き起こす悪影響
- 肥満
- 便秘
- 免疫機能の低下
- アレルギー症状の悪化
- 糖尿病のリスク増加
- 大腸ガンのリスク増加
これらの影響が懸念されます。
太りやすい腸内環境になる可能性もある!?
肉類や脂質を摂りすぎてしまう方は、もしかすると、もともと太り過ぎではありませんか?
そうした方は、特に注意していただきたいのですが、腸内環境が悪化することによって、太りやすくなります。
腸内細菌の中には、肥満を防ぐ短鎖脂肪酸という物質を生成する菌がいます。
腸内環境が悪化するとこの働きが鈍ってしまい、太りやすい体質になってしまうのです。
Q&Aコーナー
牛乳を摂取することでお腹がゆるくなるのは、腸内環境の悪化が影響していることが考えられます。
しかし、これは一過性のもので、重大な病気につながっているわけではありません。
牛乳でお腹がゆるくなる方は、牛乳に含まれる「乳糖」を分解する酵素が少ない体質をお持ちの方です。
ですので、無理に牛乳を飲まない限りは、腸内環境を悪化させることはないので安心してください。
お芋を食べるとおならが出るのは、腸内環境が悪化しているからではありません。
お芋は食物繊維が豊富な食べ物です。しかし人間は食物繊維を消化する酵素を持っていません。
そのため、腸内で腸内細菌が発酵分解しガスが発生するのです。
食物繊維は善玉菌の大好物なので、お芋を食べるのは腸内環境に良いです。
腸内環境を悪化させる原因は食べ物だけじゃない
今回は、とり過ぎによって腸内環境を悪化させる食べ物をご紹介しました。
タンパク質と脂質は、体にとって必要不可欠な栄養分ですが、摂りすぎはいけません。
タンパク質は、肉類だけでなく、魚や大豆などから摂るよう心掛けましょう。
また、食文化が欧米化したことで、私たちの食事は脂質が多く含まれた食べ物で溢れています。
和食中心の食習慣にするなどして、脂質のとり過ぎにも注意するようにしてください。
腸内環境を悪化させる原因は、食事だけにとどまりません。
腸内環境に悪影響を与える原因についてまとめたコチラの記事も参考にしてください。