座薬を飲んでも便秘に効かない… その理由は君の生活にあり!
便秘が長く続き、「どうしてもここはお薬に頼らざるを得ないな」と恥を忍んで薬局に行ってみれば、相談したら思い描いていた下剤や浣腸ではなく、座薬を勧められることがあります。
これは比較的下剤や浣腸より副作用が少ないためで、高齢者やお子様にも使われることがあるためです。
とは言え、薬は薬なんで全く副作用がないわけではありません。また、座薬を使用してもなかなか効果が出ないと感じる方もいるようです。
しかし、それは生活の影響です。ここではそもそも座薬とは何なのか?なぜ便秘を解消できるのか?(妙に哲学的ですがなぜ宗教が生まれたかと言うほどではありません。あくまで便秘ですからね)
座薬を使用しても便が出ないことがある原因とは? どういう対策をすればいいの?など様々な疑問にお答えしていきます。
記事の目次
便秘用座薬の正体は家庭用品!?
最もオーソドックスな便秘用の座薬、成分は炭酸水素ナトリウムです。簡単に言えば重曹のことですね。家の掃除に使う座薬を体内にも使ってるんです。
でもただ重曹を服用したり、肛門に入れたり主に便改善のための家庭の盛り塩にもしたところで便秘を改善することはできないので注意してください。
この炭酸水素ナトリウムが化学変化をおこし、二酸化炭素を発生させます。そうすると腸が膨らみますね。このような腸への刺激を利用して、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促し排便を促してくれるのです。
つまり直接直腸へ刺激を与え排便を促してくれるので、体の他の部分への負担が少ないと言えます。
刺激のない尻なんて嫌だ
体にかかる負担が少ない分、刺激が少なく座薬では排便できないという方もおられます。通常なら入れてから30分から1時間で効いてくるのですが、あまり効果が見られないときはもう一個追加できます、
挿し放題。しかし、(刺激が快感で調子に乗って)一度に決められた用量以上の使用は大変危険です。
座薬と同じく浣腸も直接患部に挿入するという点では同じなのですが、浣腸はとても刺激が強く入れて10分くらい我慢しているのが大変なくらいな場合が多いのです。このような刺激になれていると座薬の刺激では排便できないことがあります。
根本的な解決をとらないと座薬の効果はでません
座薬は直接腸に働きかけ腸の蠕動運動を促します。それによって便を排出させるのですが、腸本来の働きを、どうにかするというものではありません。
腸内の環境を整えることも、当然便をつくるよう働きかけることもありません。座薬はそんな優しい存在でもありません、だから座薬に頼っていては根本的な解決にならないのです。
便秘の種類にもよりますが、便が形成されにくくなっている便秘の場合、とくにダイエットをしている女性に多いのですが、便を形成するだけの固形物を摂取していない場合便を形成することが難しいのです。
その場合、座薬では排便できません。ちゃんと食べないと便秘解決には繋がりません。
腸内にガスが溜まって苦しい場合も、座薬では排便に至らないことが多々あります。このような場合、食生活の見直しから始めないと解決は難しいんですね。
自力排便の習慣を身に着ける。薬を使うのはぎりぎりまで耐えて!
座薬の効き目が薄い、あまり効果がないと感じる方の多くは他の便秘薬を常用している場合が多いようです。(ここまで人間来ればどエムですね。)
特に、週中の仕事日はストレスや時間がないなどで排便ができないため、休みの日にどうしても排便したいと思って、下剤や浣腸などを使用している、という方がおられます。(仕事で忙しいから週末限定排便もどエムですね)
薬の刺激に頼って排便する習慣がついてしまっていると、更にさらに強い刺激が必要になるため体にとっては良いことではありません。座薬もそうなんです。
副作用が比較的少ない座薬、とは言ってもやはり習慣的に使用していると効かなくなってきます。(座薬ジャンキーになったらいけません)
そのため、どうしても自分の力で排便する習慣を身に着けていく必要があります。薬に頼るのはどうしてもの時だけにしましょう。
食生活の見直しの改善も図りましょう
また、規則正しく排便できる体になるためには、便を形成できる食生活が必要です。ダイエットのためにと食事量を極端に減らしていると便を形成する種に必要な材料が足らず便が作れません。
形成されないままの老廃物が腸にたまると腐敗し、有毒ガスを出します。ガスがお腹にたまっていく便秘症の始まりですね。
体内の老廃物を便としてすっきり出した方がずっと痩せやすい体になりますし、見た目もスッキリします。(体内ウンコまみれの女なんか誰も貰わないって事ですね)食事量を減らすのではなく、バランスの良い食事を摂りましょう。
特に水溶性繊維質と不溶性繊維質、穀物類、ビタミンのバランスを取るようにするなら、水分を保った便を形成しすっきり排出できるようになります。(水も滴るいいクソです)
まだ腸が動く習慣が戻ってきていない状態だと、規則正しい食生活を心がけてもお腹が張ってしんどいなぁという感じが続くかもしれません。適度な運動や腸のマッサージなどを同時に行い、消化と排出を促していきましょう。
座薬は副作用が比較的少なく、安心して使えるお薬ですが、体が快感をじきに覚えてまた挿したくなると言うデメリットもあります。(もしかしたら便秘解消した後も!?)座薬のメリット、デメリットを知って賢く使っていきたいですね。
何より大事なのは、お薬に頼らず排便できるような健康な腸内環境を取り戻すことです。
この記事の筆者
深山佳代(仮名)
1978年生まれのアラフォー主婦。若いころから便秘持ちで食事改善、漢方、ツボ押し、薬など、トライした改善方法は数知れず。便秘に「苦しむ」「悩む」「だから調べる」を繰り返しているうちに、専門家も真っ青な便秘への知見を身につける。元の趣味はネイルだったが、悲しいかなトイレ周りの環境を快適化させるのが現在の趣味に。この世からなくなった生きていけないものは「ウオッシュレット」。TOTOの株主。