【便秘解消】薬,サプリメントは安全?整腸剤をまとめてみました
便秘を治すためには腸内環境を整える必要があります。
良い腸内環境を作るためには、野菜やヨーグルトを食べたり、発酵食品を取り入れた低脂肪で和食中心の食事をしたり、ストレスを溜めずに規則正しい生活や適度な運動などが効果的です。
しかし、実際にそれらを継続的に実行し、腸内環境を整え、便秘が解消するまでの旅路は遠いこともあり、即効性には欠けます。
そんな時に便利なのが、整腸効果の期待できる薬やサプリメントを使うことです。でも薬の形をしているものを使うのは抵抗があるという人もいますよね。
薬やサプリメントを整腸に使うことの安全性や有効性、その効果についてまとめてみました!
記事の目次
そもそも整腸とは
整腸とは、お腹の調子を整えることを意味しています。整腸薬はお腹の不調を正す薬のことですね。
直接的に腸の働きを助けてくれる薬や、消化液の分泌を促進したり胃の動きを助けることによって、間接的に腸の働きを助けてくれる薬があります。
整腸は薬やサプリメントを使うことだけを指すのではありません。ヨーグルトを食べて善玉菌を増やすことも整腸ですよ。
整腸の主な目的は便秘や下痢を改善したり、それに伴う不快症状を解消することにあります。もちろんそれらの症状が起こらないように予防するための整腸も有り得ますね。
整腸で薬、サプリメントを使うのは大丈夫か
便秘や下痢がそれほどひどくはないけど、気になっている時、もしくは今は症状がないけれど整腸に興味がある場合などに、薬やサプリメントを使うことに抵抗がある人も多いのではないでしょうか。
できれば食事や生活習慣を正すことで整腸する方が良いのは間違いありません。
けれど、忙しい毎日の中で整腸を意識した生活を続けることは難しいものです。
土地が痩せたり、人工栽培が増えたことが原因と言われていますが、昔に比べて食べ物の中の栄養成分は減ってしまっています。
そういった理由もあり、腸内環境が悪くなってしまっている状態から食事のみを変えることで整腸をするのはかなり大変なことです。
整腸薬は問題なし
整腸薬は乳酸菌などお腹に良い生菌成分を主成分としている薬や、便秘薬、下痢止めや消化剤などある症状に対して有効な成分を含む薬があります。
新ビオフェルミンSなどに代表される、生菌成分のみを主成分としている薬は長く飲んでも身体に影響はないですし、一定の善玉菌を維持することができるので腸内環境を良い状態に保つことができるので特にデメリットはないと言えます。
仮に乳酸菌を摂り過ぎたとしても、不要な乳酸菌は自然と身体の外に出ていくので問題ありません。
ザ・ガードコーワ整腸錠も同様に生菌成分が主成分となっており、さらに善玉菌の増殖を助ける成分が入っているので効率的に腸内環境を整えることができます。
ですが、胃の働きが落ちている時に効果のある漢方成分なども含まれているので、胃や腸の調子が良くない時だけ飲むようにすると良いですね。
太田胃散整腸薬も同様に、生菌成分と胃や腸を助ける漢方成分が含まれています。薬の力で腸の調子を整えながら不快症状を改善することができる効率的な商品ですが、不快症状がある時だけ飲むようにしましょう。
サプリメントも問題なし
腸に良いと言われているサプリメントも生菌成分や酵素が主成分となっているので、新ビオフェルミンSなどの生菌成分のみが入っている医薬品と同様です。医薬品よりもさらに身体への影響は低いと言えますね。
成分にアレルギーがない限り、長く飲むことで悪い影響が出ることはほとんどないので、食事や生活習慣を整えることが難しい場合や、整えているつもりなのに腸の調子が良くないという場合には、サプリメントを上手に利用することが良い腸内環境を維持することにつながるとも言えます。
ただし、サプリメントは効能効果を謳うことができません。医薬品として認められた効果のあるものだけが「効果がある」と言うことができるんです。
つまり悪い影響は出にくいけど、良い影響も出にくいということです。すぐに効果が出るわけではないので、気長に飲む必要がありますね。「○○に効いた!」などの誇大広告にも騙されないようにしてください。
長く飲む必要があるからこそ、コストパフォーマンスや口コミをチェックするのが大切ですよ。
薬で整腸する上での注意点
サプリメントと違い、薬を使って整腸をする時には注意しなくてはならないことがあります。
まず今持病がある方、飲んでいる薬がある方は医師や薬剤師に相談してから服用するようにしましょう。予想もしない作用によって持病が悪化したり、薬が効かなくなることがあります。
例えば、納豆菌が入っている整腸薬と血液をサラサラにする薬を一緒に飲むと血液をサラサラにする薬が効きにくくなってしまうことがあります。
他にも胃腸に効果のある薬に入っているナトリウムが血圧を上げてしまうこともありますし、便を柔らかくするために入っているマグネシウムなどが抗生物質を効かなくしてしまうこともあります。
便秘薬はすぐに効果が出るものが多いので、常用してしまう方も多いのですが、コーラックなど腸に刺激を与えるタイプの便秘薬を続けて飲むと腸が刺激に慣れてしまってだんだんと効きにくくなります。
それだけではなく、薬による刺激がないと便が出ないという状況になってしまうこともあるので、本当に必要な時だけ飲むようにしたいですね。
消化酵素が入っている整腸薬
腸の調子を整えるためや胃の働きを助けるために消化酵素が入っている薬も注意が必要です。
消化酵素が入っている薬を飲むと、スッキリとした感じがするので日常的に飲んでしまう人がいるようですが、続けて飲むことで身体が薬の消化酵素に頼るようになってしまいます。
そうするとだんだんと薬がないと消化できない身体になってしまうんですね。症状に合わせて飲む薬は必要な時だけ飲むことが大切です。
もちろん、消化不良を起こしている場合などにはとても効果がありますよ。
効果が出にくいタイプの整腸薬
効果が出にくい薬のタイプにも注意が必要です。サプリメントよりは効果が早い場合もありますが、乳酸菌などの生菌を主成分とした薬は即効性がありません。
今現在ひどい便秘や下痢をしている場合に、これらの薬を飲んでもあまり効果はないということです。便秘薬や下痢止めを飲みたくないからと我慢して生菌薬を飲んでいると、どんどん悪化してしまうことがありますよ。
コーラックなどの便秘薬やストッパなどの下痢止めは病院で処方される薬と同等の効果があります。辛い症状が出ている時には無理せずに、症状に合わせた薬を飲むことも必要です。
飲みたいと思っている薬にどのような成分が入っているのか分からない場合や、自分の症状に合った薬が分からない場合は、ドラッグストアの薬剤師や登録販売者によく相談してから購入するようにしましょう。
整腸にきくサプリメントを比べてみた
整腸にいいと言われているサプリメントは各社色々な種類を発売していますね。価格や中に入っている生菌の種類もまちまちです。人気のある整腸サプリメントをいくつか比べてみました。
「オリヒロ 乳酸菌濃縮顆粒」
1.0g×16包入の顆粒タイプです。希望小売価格はオープン価格となっていますが、インターネットでは700円~1100円程度のようですね。
生菌成分としてビフィズス菌を1包当たり20億個以上含んでいます。
他に脂肪燃焼や免疫力アップに良いと言われているラクトフェリンや、ビフィズス菌のエサになってくれるオリゴ糖、血糖値の上昇を抑える難消化性デキストリンが入っています。
顆粒タイプですが、水なしでも飲めるようですよ。味はヨーグルト風味です。
「明治 おなか活力タブレット」
3粒×14袋のチュアブルタイプです。希望小売価格は800円のようです。こちらは生菌を配合している訳ではなく、お腹の中にいるビフィズス菌を増やしてくれるという商品です。
プロピオン酸菌と呼ばれる菌がチーズを発酵させる時に作る乳清発酵物を利用して、ビフィズス菌を増やしているようですよ。特定保健用食品に指定されており、効能効果を具体的に表示することを消費者庁に許可されている商品です。
「ピジョンサプリメント 乳酸菌プラス」
赤ちゃん用品で有名なピジョンの商品です。60粒入り980円です。1日1~4粒を体調に合わせて飲むようですね。
妊婦さんは水分を赤ちゃんに取られてしまったり、ホルモンバランスの変化によって便秘になりやすくなっています。そういった便秘気味の妊婦さん向けの商品のようです。
有胞子性乳酸菌という胃酸によって死んでしまわない乳酸菌を含んでいます。乳酸菌のエサになるオリゴ糖も入っているので、効率的に乳酸菌を増やすことができそうですね。
「エーエフシー 華舞の食べる1兆個の乳酸菌」
1g×30包入の細粒タイプですが、水なしでも飲めるようです。ラムネのような味わいのようですよ。
30包入で3000円です。
こちらの商品はとにかくたくさんの乳酸菌を摂ることを重視していて、1回分で1兆個の乳酸菌を摂ることができるそうです。
乳酸菌は死んだ状態で腸に届いても、悪玉菌を排出する手助けをしてくれるなどちゃんと効果があるので、大量の乳酸菌を手軽に取れるのは大きなメリットがありますね。
「DHC 生菌ケフィア」
1日2粒目安、30日分で1200円です。カプセルタイプですが、小さめで飲みやすそうです。乳酸菌発酵飲料であるケフィアの素である、ケフィア種菌を使って乳酸菌を生きた状態のままカプセルに詰めた商品です。
DHCのケフィアに入っている乳酸菌が生きていることは、抗菌力を試す実験で証明されているそうですよ。ケフィアには乳酸菌だけではなく、酵母も加えられているので美容にも効果が期待できそうです。
一口に整腸のためのサプリメントと言っても様々な内容になっていますね。人それぞれ腸の中の環境は異なるため、効果が出るサプリメントも同じとは限りません。
まずは気になるサプリメントを1~2ヶ月程度試してみるのが良いですよ。効果とコストパフォーマンスを考慮して、自分に一番合っているサプリメントを見つけることができれば良い腸内環境を維持することができそうですね。
まとめ:薬やサプリメントを上手に利用して、便秘解消や整腸をしよう!
薬もサプリメントも使い方をちゃんと理解して使うことで、便秘解消や腸内環境を良い状態に保つのに役に立ってくれます。もちろん、食事や運動、生活習慣などを整えることは大切ですよ。
薬やサプリメントはあくまで補助と考えるようにしましょう。薬やサプリメントを使っても、食生活が常にいい加減だったり、不規則な生活を続けていると期待した効果が得られない場合もあります。
まずは自分の悩みや症状について見直してみましょう。薬を使わないと解消できない辛い症状がある場合には、症状に合わせて薬を飲みましょう。数日飲んでも解消しない時には病院を受診することも大切です。
サプリメントは基本的には健康維持のためと考えましょう。補助的に飲み続けることで、腸内環境を良い状態に保ち、快適に生活できるはずですよ。
自分に合った方法を選んで、健康的で美しい腸をキープしましょう!
この記事の筆者
サカタ(仮名)
現在育児に奮闘中の薬剤師。ダイエット検定2級の持ち主。薬についてはある程度詳しいです。