腸内細菌を増やすとうつ病になりにくい?
最近うつ病にかかって自殺する人が増えているみたいです。
こちら厚生労働省の資料です。
「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム取りまとめについて」
景気の悪化で先行きが見えなくなったからでしょうか。心配ですよね。
私もうつ、というまではいかなかったのですが、自律神経をこじらせておりました。
自律神経の乱れも、うつの始まりといいいますから、それも注意したほうが良さそうです。
世の中はより便利で快適になってきていますが、それと比例して人々が幸せになっているような感じもしません。不思議なものですよね。なにがいいのやら、悪いのやら。
そういった話はさておき、本題に入ります。腸内細菌を増やすことでうつ病になりにくくなるのか、と。
腸内でセロトニンが作られる、ということが分かっている方にはすぐ分かりますね。
それでは説明していきましょう。まずはうつ病の原因から見ていきます。
記事の目次
うつ病の原因は4つのストレスが原因
うつ病の原因となるストレスは、大別すると4つに分けられるそうです。
わかりやすく説明されておりましたので、
健療院グループの「うつの原因と四つのストレス」を参考にして説明いたします。
4つのストレス
- 精神的ストレス
- 構造的ストレス(主に体のゆがみのこと)
- 科学的ストレス(栄養が過剰であるか、不足しているか)
- 温度と湿度のストレス(温度や湿度が快適であるか)
多くの人は「精神的ストレス」には目を向けますが、
それ以外のストレスにはなかなか気づかなかったりします。
私自身が精神的ストレス以外で感じるのは、科学的ストレス、栄養の不足です。
仕事が山積みになると、どうしても仕事に忙殺されてしまい、ストレスがたまっていくことを感じるので、甘いモノを摂取する、など息抜きを心がけておりました。
甘いものを摂取することは、「精神的ストレス」の解消になるのですが、よく考えると「科学的ストレス」の要因だったりします。甘いもの摂取するとカラダに悪いと分かっておりますから。
かといって甘いものを摂取せずストレスをためてしまっても、問題です。一番いいのは、科学的ストレスにもならない、精神的ストレス解消法を見つけることです。(Ex,ジムで運動を行う、など)
セロトニンとノルアドレナリンの量が減ると鬱(うつ)に
ストレスを感じるとセロトニンとノルアドレナリンの量が減り、うつ病が起きます。
幸せ物質セロトニン
セロトニンは人が幸せを感じるホルモンでした。
セロトニンの90%以上は腸内で作られていることは以前説明しました。
セロトニンが人の精神状態に大きく作用するのであり、人が幸せを感じるために、腸を整える(腸内細菌のバランスを整える)ことが重要なのです。
一方、腸はストレスに弱いです。
重いストレスがかかると腸内環境は悪化し、幸せ物質であるセロトニンが十分作られなくなります。
ストレス発生~鬱になるまでの流れ
- ストレスをいつもより多く感じる
- ストレスに弱い腸内の環境が悪化する
- 腸内環境が悪いので、腸で「セロトニン」が作られなくなる
- 幸せ物質セロトニンが作らなくなると、幸せを感じることができない
やる気を生み出すノルアドレナリン
ノルアドレナリンはやる気を感じるホルモンです。
適度なストレスを感じた時に「よし、やってやる!!」ってやる気が出たりしますよね。あれはノルアドレナリンが働いてます。
適度なストレスだったらいいんですが、それが適度でなく過度なストレスの場合、ノルアドレナリンが常に分泌されることになり、やがて不足してしまいます。
ノルアドレナリンが不足すると、無気力状態になってしまいます。
ストレス発生~無気力になるまでの流れ
- 過度なストレスを感じる
- ノルアドレナリンが過剰に分泌される
- ノルアドレナリンが不足してしまい、無気力状態になる
腸はうつ病にすることで身体を守っている?
2012年にアメリカのミラー博士とレイソン博士は
『人がうつ状態になるのは、感染症から身を守るための免疫システムの機能である』 と発表しました。どういうことか説明します。
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人類の歴史において、感染症に疾患(しっかん)するというのは、家族や集団システムを崩壊する、ということを意味しており、感染症は人類を脅かすものでありました。
人類にとっては感染症から身を守り、子孫を反映していくことがとても重要であったのです。
ストレスを抱えた状態だと免疫が弱まっているため、感染症にかかった人に近づいたときに、感染症に感染しやすくなります。
しかし、ストレスを抱える→うつ病になった場合、動作が緩慢になり食欲も落ちる、社会活動(外界との接触)も当然減るわけですから、感染症にかかった人との接触が減少します。
身体が弱っていても感染症と接触することがないため、感染症にかかる恐れがないのです。
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真偽は定かではないですが、面白い学説です。
マウスによるうつ病治療の研究
また2014年11月時点のNHKの調査によると、マウスによるうつ病治療の研究がアメリカではすでに行われているそうです。
消化器内科であるベルチック博士が脳科学者や精神科医に協力してもらい、うつ病と診断された過敏性腸症候群の患者に腸内細菌を飲んでもらい、症状が改善されているか、研究を行っております。
そちらの実験で使われたのは、ロンガム菌というビフィズス菌の一種です。
取材段階では、研究途中だったとのことです。ベルチック博士はこのように語っております。
「今のところ、どうやら細菌を飲むことでうつ症状に対する効果がありそうです。将来、精神疾患の治療に腸内細菌という新しい選択肢がでてくることでしょう」
腸内フローラ10の真実より引用
現在時点(2016年10月25日)でベルチック博士の研究がどれくらい進んだのか調査したのですが、研究に関する情報は見つかりませんでした。こちら見つかりましたら、追記させていただきます。
まとめ:ストレスと上手に付き合うこと。そして腸内環境を整えること
説明したように、腸内細菌を整えることで、腸の状態はよくな、幸せ物質「セロトニン」が多く作られます。それでうつ病が改善されるということなのです。
うつ病の改善において、ストレス自体を減らすことも必要ですが、同時に腸内を整えていくといいかもしれません。
以下の記事でも述べているように、腸内環境を整える方法は大きく分けると以下のようになっております。
もちろん、仕事と並行して腸内環境を整えるとなると、なかなか思うようにできないこともあるかと思いますが、1っ歩だけでも努力して、整えられるよう日々の生活を見直してみるのもいいかと思います。