【乳酸菌100種類以上!】キムチ乳酸菌の効果抜群?調べてみました

キムチは以前から辛味成分であるカプサイシンによる脂肪燃焼効果や基礎代謝をアップさせるということで、ダイエットに良い食材と知られています。

最近ではキムチに含まれている乳酸菌がダイエットや健康に良いと注目をあびています。さらに韓国で流行したMERS(中東呼吸器症候群)のコロナウイルスや新型インフルエンザの予防や治療にも役立つと研究発表が出ています。

キムチ乳酸菌とは

乳酸菌というとヨーグルトなどの乳製品に含まれているものと思われていますが、実はぬか漬け、みそ、しょうゆ、キムチなど発酵食品に乳酸菌が使用されています。

乳酸菌は糖類をエサとして乳酸をつくり出す菌なので、糖類があれば発酵できます。

なぜキムチ乳酸菌が優れているかというと、ヨーグルトなどの乳酸菌は牛乳を発酵しているため、比較的栄養価も高く良い環境で乳酸菌が発酵しています。

そのため、人の体内に入ると、胃酸や胆汁酸などで死滅してしまいます。これらを動物性乳酸菌と言います。

しかしキムチをはじめ、ぬか漬けやみそ、しょうゆなどの発酵食品は原材料が野菜や豆、米、麦など植物性の食材を発酵しているため、栄養価はあまり良くなく塩なども使われているため乳酸菌にとっては過酷な環境で発酵を行っています。

そのため胃酸や胆汁酸で死滅せず、多くの乳酸菌が生きたまま腸に届きます。これらを植物性乳酸菌と言います。

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キムチ乳酸菌の特徴

キムチ乳酸菌はキムチづくりに使用する食材によっても乳酸菌は異なります。魚介類を一緒に漬けこむキムチでは動物性たんぱく質を多く含むため、栄養価も上がります。

キムチづくりに欠かせないのが白菜などの野菜、アミの塩辛、塩、唐辛子、にんにくです。これをキムチ特有の乳酸発酵によってつくられます。

普通、野菜に含まれているビタミンは塩漬けにすることで失われてしまいます、キムチは乳酸発酵をすることで、ビタミンが再合成されます。

さらに野菜には含まれないビタミンB12までがキムチには含まれています。これは乳酸菌が発酵する際にビタミンやミネラルをつくる働きをもっているからです。

さらにギャバ(γ―アミノ酸)も生成します。もともと自然界に広く存在するアミノ酸ですが、乳酸菌の働きによりたんぱく質が変化したものです。

ギャバには脳の血流改善、血圧降下、精神安定、腎肝機能の活性、アルコール代謝の促進など私たちの健康にとても役立ちます。

キムチ乳酸菌とぬか漬けの違い

キムチもぬか漬けもどちらも植物性乳酸菌なので生きたまま腸にまで届きます。ぬか漬けやキムチをつくるときには保存性を高めるため、塩を使いますが乳酸菌は塩に弱いです。

キムチの唐辛子は雑菌の増殖を抑えるので、ぬか漬けよりも塩の量が減らせます。そのためぬか漬けよりもキムチの方が乳酸菌は生きられます。

そして乳酸菌は唐辛子の糖分を分解して乳酸菌の量を増やすため、乳酸菌発酵促進作用もあります。

普通乳酸菌は酸に弱いですが、キムチは「アミの塩辛」についた乳酸菌も使用しているので、酸に強い乳酸菌も多く含まれます。乳酸菌の種類は100種類以上、数でいうとキムチは1g当たり8億個もあります。

ぬか漬けはせっかく植物性乳酸菌があっても、食べるときには水洗いをしてしまうため乳酸菌も洗い流しています。しかしキムチはそのまま食べるので、乳酸菌もしっかり摂(と)れます。

韓国キムチと日本のキムチの違い

韓国産キムチは白菜などの野菜、アミの塩辛、塩、唐辛子、にんにくが入っています。そのため発酵するとキムチ独特の酸味が生じます。これが本場のキムチですが、日本人には酸味が強くて苦手な人もいます。

そのため日本で作られているキムチの中には、日本人好みにするため、白菜を浅漬けにして調味料で味付けしてあるものが売られています。これは発酵していないので乳酸菌の効果は得られません。

キムチを買う時は原材料を確認しましょう。アミの塩辛や魚介系の塩辛が入っているものが乳酸菌の働きが良いです。

唐辛子のからいのが苦手な方や胃腸が弱っている方は唐辛子が使用されていない「水キムチ」でも大丈夫です。水キムチは白菜や大根を漬け汁に漬けこんで発酵しています。

キムチの食べごろの時期と食べ方

キムチは作り始めてから3週間がラクトバチルスやビタミンB1、ビタミンB2が一番多いです。酸味が強い、からいのが苦手な方は鍋に入れて摂ると良いです。

乳酸菌は熱に弱いため加熱により死滅はしますが、死滅した菌でも腸内で善玉菌のエサになるため役立ちます。

キムチはプレバイオティクスでもある

食べて人に有益な作用をもたらす菌のことを「プロバイオティクス」と言いますが、まさにキムチ乳酸菌はそれにあてはまります。

そしてキムチの原材料である白菜には食物繊維やオリゴ糖が含まれています。これらは「プレバイオティクス」といい、乳酸菌やビフィズス菌の増殖促進作用があり、整腸作用、ミネラル吸収促進作用などもあります。

食物繊維やオリゴ糖は腸内の善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌)のエサとなります。キムチにはプロバイオティクスである乳酸菌とプレバイオティクスの食物繊維を含む白菜の両方が一度に摂(と)れるので相乗効果があります。

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