腸だけじゃない。口腔内の衛生にも役立つロイテリ菌!
ロイテリ菌とは
もともと私たちの腸内に存在する有用な乳酸菌で健康な人であれば誰でももっていますが、現代人の食生活の乱れ、ストレスなどにより年々減り続けています。
ロイテリ菌はスウェーデンのバイオテクノロジー企業、バイオガイアが保有する乳酸菌の一種で、多数ある乳酸菌の中でもさまざまな点で独自の性質をもつ良質のプロバイオティクスとされています。
プロバイオティクスとは、簡単に言ってしまえば体に良い影響を与える善玉菌や、その善玉菌を含む食品のことです。
ロイテリ菌は世界保健機関(WHO)/国連食糧農業機関(FAO)が定める「プロバイオティクス」の条件をすべて満たした菌株であり、機能性の高い乳酸菌です。
さまざまな研究がおこなわれ、消化器内科、免疫、アレルギー分野だけではなく歯科口腔(こうくう)、小児科、産婦人科など各医療の分野にも役立つ画期的な乳酸菌です。
効果、安全性についてはすべての世代の3000人以上もの人に臨床試験され研究されてきています。
もともとは母乳に含まれており、新生児の腸に最初にコロニーをつくる菌です。口から腸までの消化器官に強い体内常在菌を作ってくれます。
プロバイオティクスとは
繰り返しになりますが、プロバイオティクス人体に有益な働きをもたらす菌のことです。乳酸菌やビフィズス菌はプロバイオティクスと言われています。
これらには、しっかりとした科学的根拠がなければいけません。
しかし世の中には「本当のプロバイオティクス」「良質のプロバイオティクス」といえないものもあります。
私たちが利用している「プロバイオティクス」をうたった食品やサプリメントを見渡してみると、
- 「乳酸菌」とは書かれているがどんな種類の菌株を使用しているか(例〇〇菌△△株など)を記載していない
- 1日の目安量、賞味期限や保存方法の記載がない
- その効果の科学的根拠の裏付けが明確ではない
このような「良質ではないプロバイオティクス」に出会うこともあるので、要注意です。
ロイテリ菌株の働き
臨床研究は数多く、
- 腸のバランスを整える
- ピロリ菌による感染の軽減
- 口腔(こうくう)内の衛生
- 免疫系で働くサイトカインの産出を調整しアレルギー症状の緩和
- 胃腸の状態をよくする
- 機能性腹痛の激しい痛みの緩和
- 感染症予防
など、さまざまな機能が認められています。
口から腸まで、どこにでも生息できるロイテリ株ならではの多機能性ですね。
ここでは、三つの働きについてご説明しましょう。
腸内バランスを整える
下痢をしてしまうと、腸内フローラが乱れ善玉菌が減り日和見菌が悪玉菌に傾いてしまいます。そのため体調が崩れます。
ロイテリ菌を摂ることで乳酸菌などの善玉菌が増え、腸内バランスが戻り下痢の発症リスクが減り、症状も緩和されます。
ピロリ菌による感染の軽減
ピロリ菌は胃の粘膜に住み着く悪い菌で、除菌をしないと胃の中に住み着き胃潰瘍や胃がんなどを引き起こします。
ロイテリ菌と胃酸を抑える薬を摂った人と薬のみの人を比較すると、ロイテリ菌を摂った人はピロリ菌が根絶するという結果が出ています。
口腔(こうくう)内の衛生
ほとんどの乳酸菌は
- 腸内環境を整える
- 免疫力効果
- 便秘予防
が主な働きですが、ロイテリ菌は口腔(こうくう)内の衛生にも役立ちます。
最近では歯科医院でもロイテリ菌のサプリメントなどを治療に役立てているところもあります。母乳から抽出され、もともと私たちの腸内に住んでいる菌なので、副作用がなく安全性がとても高いです。
食生活の乱れや薬の摂取、病気などで環境が乱れると善玉菌が減って悪玉菌が増えるのは、「腸の中」も「口の中」も同じです。
腸内の環境が乱れて下痢や便秘になるのと同じように、歯肉炎や歯周病になります。
ロイテリ菌は口腔(こうくう)内での定着率が高く一度摂ると効果が持続するので、プラークの減少、口臭の抑制、虫歯の原因菌の減少、歯周病の原因菌の減少など口腔(こうくう)内の衛生を保ちます。